はじめに
自律神経とは自分の意思とは関係なく24時間休まず身体を管理してくれる神経のことです。
精神的ストレスや疲労、睡眠不足などの負担は、知らず知らずのうちに
自律神経のバランスを乱して、心身に様々な影響を与えます。
今回は、自律神経を整える漢方薬の紹介とおすすめの過ごし方について詳しく解説していきます。
自律神経の乱れとは?
自律神経には、それぞれ異なる働きをする「交感神経」と「副交感神経」があります。
日中からだを動かすときには「交感神経」が優位になり、
夜からだを休めるときには「副交感神経」が優位になります。
私たちが心身ともに元気に過ごせるのは、これらがバランスよく働いているからです。
1日のなかで、交感神経と副交感神経が優位となるタイミングがうまく切り替わることが理想的な状態です。
しかしながら、睡眠不足や不規則な食事、ストレスなどで生活が乱れると、
自律神経のバランスは簡単に崩れてしまいます。
そのため日頃から自律神経が乱れない生活を心がけて過ごすことが大切です。
自律神経が乱れる原因
自律神経が乱れる原因はさまざまです。
代表的なものに、人間関係や仕事のプレッシャーなどの精神的ストレス、長時間労働や病気・けが、加齢などの身体的ストレスが挙げられます。
また、慢性的な寝不足や偏った食事などの不規則な生活が生体リズムを狂わせてしまい、これが自律神経の乱れにつながることもあります。
さらに天気の乱れ、雨が降りそうなときに頭や関節が痛くなるなど、いわゆる気象病も原因になる場合があります。
■精神的ストレス
職場や家庭の人間関係
仕事や学業での重圧や失敗
さまざまなライフイベント(昇進・結婚・出産) など
■身体的ストレス
長時間労働
病気やけが
加齢
ホルモンバランスの乱れ など
■不規則な生活
寝不足
不規則な食事
運動不足
など
自律神経の乱れると起こる具体的な症状
自律神経の乱れからくる症状は大きく分けて、体質によるもの、ストレスによるもの、精神症状によるものの3つがあります。しかし、それらを区別することが難しい場合や、混合していることが多いのも事実です。
自律神経の乱れによる具体的症状では以下のようなものが挙げられます。
- 頭痛や肩こり
- 手足や指先の冷え
- 不眠
- 動悸、情緒不安定
- イライラ
- 便秘や頻尿
- 生理不順、更年期障害
など
自律神経の乱れを整える方法
自律神経を整える方法は多岐に渡ります。
その中でも今回は、以下の2つについて詳しく解説していきたいと思います。
1、自律神経の乱れを根本からの改善が期待できるおすすめの漢方薬
2、日常生活のなかで取り入れられるおすすめの過ごし方
自律神経の乱れを根本方改善する漢方薬がおすすめ
症状は気になるけど、原因もよく分からず、どんな治療をしたらいいのか分からない。
そのような症状には漢方薬がおすすめです。漢方薬は医薬品として効果が認められており、病院で医師から処方されるものや最近ではドラッグストアでも手に入れられるようになりました。
漢方による気・血・水の考え方
漢方には、からだの状態や治療法を見つけ出す方法のひとつに「気血水(きけつすい)」があります。東洋医学では、人のからだを構成する基本的な要素は気・血・水だと考えます。
”気”はエネルギー、”血”はからだの中を流れる赤い液体(血液)、”水”はからだの中を流れる血以外の液体をいいます。どれかが不足したり、停滞したりして、この3つの要素のバランスが崩れると不調が起きると考えています。
漢方では自律神経の失調症状を”気”の病と捉えます。普段、「元気」「気合い」など”気”の入った言葉をよく使うことがあると思います。このように”気”は生きるためにもっとも必要なエネルギーを意味しています。
東洋医学からみる自律神経が乱れている状態とは
自律神経が乱れると、心理的ストレス・疲労・睡眠不足などの負担が積み重なると”気”の巡りが悪くなり、気分の変調が起こったり突然眠れなくなる、咽に何かが引っ掛かる感じがする、動悸やめまいが起こったりと、目に見えない様々な変調が起こるようになります。
漢方では、このような”気”の巡りの乱れを整えることで、自律神経の乱れからくる様々な症状を改善します。
自律神経の乱れを整えるおすすめの漢方薬
漢方薬は、心とからだ全体のバランスを整えるので、自律神経の乱れの改善を得意としています。また、自然の生薬から作られている漢方薬は、一般的に副作用も少ないとされています。漢方選びのポイントとしては、自分自身の症状と体質に合うものを使用することが大切です。体質に合わないものを使用すると効果が実感できないだけでなく副作用の可能性があります。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
●精神不安やイライラがある方の更年期症状のある方に
●疲れやすい方の冷え症や、生理不順などに
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
●ストレスでイライラする、気分が鎮まらず落ち着かない方に
●神経がたかぶるものの神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症に
加味帰脾湯(かみきひとう)
●貧血で疲れやすい方に
●常に気が張っていて眠りが浅い方に
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
●ストレスでイライラする、不眠などでお悩みの方に
●体にこもった熱を冷まし、心を落ち着かせて、脳の興奮からくる不眠を改善
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
●気分がふさぐ、のどに違和感がある、不安を感じやすい方に
●不安神経症、のどのつかえ感、せき、しわがれ声などに
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
●体内の水分の偏在や代謝異常によるめまい、ふらつき、立ちくらみに
●気持ちが落ち着かず、動悸がする方に
(※上記漢方について、全て市販薬あり)
ドラッグストアで変える市販のおすすめ漢方薬
命の母メグリビa加味逍遙散+四物湯
ツムラ漢方 抑肝散エキス顆粒抑肝散
PS加味帰脾湯エキス錠N 260錠加味帰脾湯
柴胡加竜骨牡蛎湯エキス錠クラシエ柴胡加竜骨牡蛎湯
ツムラ漢方 半夏厚朴湯エキス顆粒半夏厚朴湯
ルビーナ®苓桂朮甘湯+四物湯
漢方薬以外に日常生活で取り入れられる自律神経を整える方法
漢方薬の服用以外にも、そもそも自律神経を乱さないためにできることは多くあります。それは、生活のリズムを整えることです。ここでは特に重要な「食生活」、「睡眠」、「運動」について解説します。
規則正しい食生活
食生活の乱れには注意が必要です。食事の時間が不規則、コンビニ食やインスタント食品ばかりの栄養バランスが偏っている食生活が続くと自律神経のバランスも崩れてしまいます。
おすすめの食材では、GABAが豊富に含まれるトマトやジャガイモ、発芽玄米などです。GABAにはリラックス効果があり、自律神経を整えるのに役立ちます。また、飲み物では、リラックス効果が期待できるハーブティーや生姜紅茶がおすすめです。寝る前に飲むことで、安眠効果が期待できます。
過度の飲酒や喫煙、暴飲暴食を控え、1日3食バランスのいい食事を心がけましょう。
質の良い睡眠
1日6~7時間以上の睡眠時間を確保しましょう。
質の良い睡眠には朝の光を浴びること(日光浴)がおすすめです。朝日を浴びると神経伝達物質のセロトニン分泌が促されますが、これが睡眠中に優位だった副交感神経を交感神経へと切り替えて体を活動モードにします。さらに、セロトニンは“睡眠ホルモン”であるメラトニンの原料にもなり、夜になると質の良い睡眠が得られます。
適度な運動
有酸素運動は、自律神経を整えるためにとても効果的な方法です。軽い有酸素運動をすることで、ストレス緩和に役立ちます。激しい運動をする必要はありません。1日20〜30分程度、ウォーキングやランニング、水泳など、無理のない範囲で習慣としてとり入れてみましょう。
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まとめ
自律神経を整えることは、健康的な生活を送るために欠かせません。自律神経の乱れは、頭痛や睡眠の質の低下だけでなく、悪化すると病気を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
今回は、自律神経を整えるおすすめの漢方薬を中心にお伝えしました。症状は気になるけど、原因もよく分からず、どんな治療をしたらいいのか分からない…そのようなときには漢方薬を試すことをおすすめします。
漢方薬以外にも、バランスのいい食事や質の良い睡眠、運動など、できることから生活にとり入れていきましょう。
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